初めての北東北 八戸の旅

時は2020年、3月頭、コロナ禍となり断念した旅先に青森があった。
今回は2年半の時を経て実現した北東北の旅紀行。そして私にとって最北の地への進出記録。
2年半近く経ってもまだまだコロナに振り回される日々。
でも私の密よけ旅のスキルもだいぶん上がったので、今回も常識に囚われない旅スタイルで。

とにかく東京駅を通らずに東北に行くにはを考えて捻り出した、三沢まで飛ぶ、という選択肢。
東京はどっしゃどしゃ降りの中、1時間以上遅延してようやく飛んだ機内は三沢に帰る外国人だらけ。そうだ、基地あったんだ。という発見。

到着する直前の夕焼けが綺麗で思わず写真撮っちゃった。ああ、地球って綺麗。
だいぶ遅れて目的の八戸に到着。
初めての北東北。
初めての青森。
初めての八戸。
高まるわくわく。
八戸の中心地は八戸ではなくて本八戸。
新横浜と横浜の逆現象が起こってるのがここ八戸。

仙台から合流した友曰く、この地の飲み文化の充実っぷりは東北でも群を抜いているそう。

昭和な建物に平成バブルの元気いっぱいみたいなおにいさん、おねいさんがわらわら。
コンサートホールという名のパチンコ屋。
いい意味で常識に非ず、本八戸。
初めての土地はいつもわくわくするけれど、東北文化の慣れない感はある意味、海外と同じ感覚になる。
全然自分が存在するはずない場所に実際降り立ってしまったある種の場違い感。
とはいえ、そんなものは酒と共に流し込めばすぐに消えてしまう。
青森のもずくは沖縄のとは違うから。
と言われて食す。

ぬおー!!
むちゃくちゃしっかりした食感!!
沖縄のもずくが南の海でふわっと育ったとしたら青森のもずくは厳しい海で強く正しく育った感じ。
うまーい!

と、誰にも求められてないけど、この美味しさを勝手に力説して、友もご満悦。
八戸と言えばイカだそうでイカ刺しもいただく。これまたしっかりした食べごたえで、これまでイカは呼子が一番だと思っていたけど、北にもこんなキレイで美味しいイカが泳いでたなんてね。
ほたても青森は名産らしく、バター焼きもめちゃくちゃ美味しい。
海からこんな美味しいものだらけって、青森アピール力足りなくない?

とかまた余計なお世話しながらどんどん進む日本酒。
知らない言葉、知らなかった食べ方が次々に現れる。
記憶力はどんどん日本酒に持っていかれる。

そんなこんなで夜の21時くらいに着いて、全力で飲んで食べて、初めての青森の夜は終わり。


翌朝。

今回の宿は温泉付き。
既に横浜にいても心奪われていたこぎん刺しに出会う。
看板としてはめっちゃめちゃ見づらいけど、もう文字はどうでもよくてただひたすら模様がかわいい。
そんな私のこぎん刺しはじめ、東北の民藝への愛を満たすのも今回の旅の目的の一つで、青森の伝統工芸品を扱うお店へ。
青森は名馬の産地で、馬をモチーフにした工芸品やお祭りも数々ある。
いつかモンゴルで馬駆けさせたいと思っているわたしとしては馬も見に行きたいところ。

充分にこぎん刺しやら菱刺しやら模様の世界にうっとりしたところで移動の時間。
本八戸から八戸へ向かう。
八戸、青森、東京って大胆に飛躍した案内だな、と思いつつ。
雨の中を入ってくる電車も良い。
京浜東北線と同じ色だけど、本八戸駅には自動改札機もSuicaタッチする機械もない。
電車もなんだか縛られずに生きてるみたいに見えてくる。
そして八戸に到着。
さまざまな交通事情に付き、予定外に青い森鉄道で三沢に戻ることに。

思い通りにいかない事が思わぬ出会いを生むこともある。
これだから旅は面白い。
これだから旅はやめられない。

次なる目的地への旅はつづく。

The Weekend Traveler

時間がなくて旅に出たいけど出られないという人たちにおくる、週末中心の旅行記。個人的な旅の備忘録なので旅行サイトとしては役立たずかも。非日常の音や匂いや光を感じたい方はどうぞ。

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