タイ・Bangkok 灼熱のウィークエンドマーケット
日本はまだ桜がぼんやり残る4月、最も気温が高いシーズン中のタイに行ってきた。
今回は金曜日にフルタイムで仕事して羽田に向かう夜行便アタック。
早朝にバンコクに到着し、アーリーチェックインという大人技を使い、ホテルで仮眠をとって一週間の汚れを洗い流したら充電完了。旅をするにはタフなカラダが絶対必要。
ホテルを出たら目の前には塀を呑み込む勢いの根っこを茂らせた大木。
後ろには高層ビルが建築中。
「グリーンを取り入れた街づくり」みたいな概念がぬるく吹っ飛ぶくらいのパワフルな自然と人工物の共存具合。これぞバンコク。一気に目が覚める。
バンコクの人たちは朝から元気。すでにかなり暑い。
淡い桜色の春を引きづっていた感覚が徐々にビビットなバンコク色にシフトするのを感じる。
最寄り駅までてくてく歩く。
壁にかけられた無数のポット。何のためなのかまったくわからないけど、なぜか圧巻。
アジアの集合住宅で一番の存在感を放つ室外機。
この建物なんて室外機だらけでバルコニー使えないじゃん、もう。
もはや神業とも思えるこの崖っぷちの配置。
どうか一つも落ちないうちに配置換えをお願いしたい。
モノレールの駅から下を覗いていたら、銀行の警備員さんと思しき2人と謎の巨大キリンの置物が目に入る。
こんなくそ暑い中でも制服着て真面目に働いてんのに馬鹿馬鹿しい置物おくなよ、とはこの警備員さんは言わないんだろうな。
ちぐはぐな風景が、金曜のオフィスから直行してきたガチガチの気持ちをゆるめてくれる。
今朝の目的地は、前回時間がなくてゆっくり見られなかったウィークエンドマーケット。
最寄り駅から見下ろすとカラフルなタクシーの列。日本の道路もこんなカラフルだったらもっと明るくなるのかしら。
駅から見えていた桜みたいなきれいなピンク色の花は近くでみるとハイビスカスみたいだった。
巨大な市場の入り口には案内所があって、地元の高校生が案内係のボランティアをしてるみたい。ぼんやりしてると、マップは持ってますか?とか英語で話しかけてくれる。
こういう教育目的のアクティビティが最近はタイでも増えてきてるみたいで、特にバンコクは社会の安定感とか成熟度の高さを感じる。
しかし、案内所で出迎えてくれる獅子のイラストはなんとなく沖縄のシーサーに似ている。
お腹が減ったのと暑さでフラフラしてきたので適当な路上の食堂に入ってみる。
肉が嫌いなわたしにとって最大の安心感、パッタイ。
独特の甘辛さがおいしい。日本で食べるのとそう変わらないけど、このエビは殻付きのまま。
ウィークエンドマーケットは屋外の部分も屋根がある部分もあって、とにかく広い。
全部見るには1日かけても足りないくらい。
今回は若手のアーティストたちが軒を連ねるクラフトゾーンに注力することにした。
ギャラリーとアトリエを併設したお店が多くて、御徒町の高架下のクラフトマンストリートみたいな感じ。
ただし、ほとんどのお店の人が店先に座ってボーっとしてたり、友達としゃべりに行ったりしていて店にいない。これぞ南国気質。
屋根はあるといってもクーラーが入っているわけでもなく、相変わらず何もしなくても汗だくになる暑さ。
そんな中、この清掃のおばちゃんたちの働きがすさまじくて思わず撮ってしまった。
おばちゃん同士でわちゃわちゃ言いながら棕櫚帚でどんどん道をきれいにしていく。
灼熱と呼んで過言でない暑さを、たいていのタイ人はモールや車内でクーラーガンガンにして避けて過ごしてるんだろうけど、このおばちゃんたちは完全に臨戦態勢。
金魚すくいのように鯉が売られている。この他にもいろんな動物とか昆虫が売られてる。
アートゾーンにはこんな洒落た陶器のギャラリーも。
バイヤー魂を刺激するモノたちがたくさんあって爆買いに走りたいところだったけど、この後の友達とのランチとか翌日からの離島とかがよぎって我慢。
とっても素敵な画のギャラリーで店番していたおねえさんを撮らせてもらう。
旅先に限らず他人様の時間の邪魔をしたくないので声をかけて写真を撮らせてもらうことってとても少ないんだけど、タイの人たちはゆったりと人懐っこく話しかけてくれるので、少し話して撮らせてもらった。
虫のペンダントとか髪型とかいろいろが完璧に自分のスタイルでとってもかわいい。
まだまだマーケットを回りたいという気持ちの一方で何本目かのペットボトルの水が尽きて朦朧としてきたところで、友達から呼び出しの連絡が入り、今回のマーケット巡りはおしまい。
無類の市場好きだけど、首都圏で生活してると色んな国のものが集まってくるからメジャーな国の市場だと目新しいものにあんまり出会えない時もある。
今回のウィークエンドマーケットは特にアートゾーンはタイの若いクリエーターたちの熱量がとても刺激的でよい市場だった。
こんな暑さの中だもの。働いたり勉強したりするのもメリハリが必要だよな、とバンコクの街を歩きながらふと思う。
日本にいると乗り物か建物の中でほとんどの時間を過ごしてるから暑くも寒くもないけど、その分ずっとアクセル踏みっぱなしみたいで疲弊する。
灼熱の市場からスタートしたタイの脱力旅はまだ続く。
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