もはや幻。伊勢志摩の旅。
それはもはや遠い昔のような2月の話。
コロナがじわじわ迫ってきて会社でも対応に追われまくり、遂に予定していたカンボジアの旅をキャンセルせざるを得ない事態に。悔しいったらない。
他にもう一件、会社の福利厚生で手に入れたゼロ円宿泊の旅がスタンバイしておりましたとさ。
行くよ。
あたしは行くよ。
カンボジアキャンセルの反動もあって、三密回避を心に誓い完全装備で向かった先は三重県の伊勢市。
でも伊勢神宮じゃなくて向かうは伊勢志摩。
ガラ空きの新幹線でガラ空きの名古屋を経由して近鉄で賢島へ。
伊勢志摩サミットでにぎわった賢島だけども、このご時世だからかいつもそうなのかわからないけど密とは程遠く、車内はこんな。
ひゅ~!貸切!独占!
早朝に横浜を出たので座席を贅沢に使わせてもらって爆睡したら勝手に賢島に着いた感じだった。
かっちょいい近鉄を動かす車掌さん。
乗客がいてもいなくても動かしてくれるんだもんね。ありがとうございます。おかげでここまで来れました。
・・・がしかし、時は3月。
何もかもが閉まっている事実。
伊勢志摩サミットの資料館も休館中。税金の使い道をたっぷり検証してやろうと息巻いていたのに残念無念。
併設されたカフェだけ開いていて地元のみかんジャムを添えたパウンドケーキでもいただきながら、かっちょいい電車を眺めることに。
電車は基本的に乗るのが好きなんだけど、こうやって特急と普通列車がツラ合わせで並んでたりするとドラマがあるなーなんて勝手に空想しながらばしばし写真を撮る。
施設の類はどこも開いてないからいつでもオープンなところに行ってみよう。
というわけで一駅戻って伊勢明神にある神社へ。
性善説に則ったシステムが未だに生きててなんだかほっこりする。
駅から10分ほどてこてこ歩いて到着。
はい、もちろん誰もいません。
と思ったらいたーーーーーーーーーー!!
お参りがルーティンみたいなおじいさんを発見。
ちょうどお祈りしているところだったので、本堂あたりまで靴を脱がなきゃとか、そもそもあそこが本堂か、とかいろいろ分かって、なんとかここの神様に失礼こくのを免れたわたし。人のふり見るのも時には大事。
絵馬でチラッと地元のみなさんの願いをのぞき見してみる。
「中学になっても勉強をがんばる」とか素朴で健気な願いばかりで、こんなのんびりした賢島まで来て「ユーチューバーになりたい」とかに出会わなくて勝手ながらちょっとほっとする。ぜひともここの若者たちみたいな子に21世紀を支えていただきたい。
夕暮れが近づいてきたので宿へ向かう。
勤続で手に入れた旅の宿。会社よ、ありがとう。
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